1933(昭和8)年、第一銀行頭取であった石井健吾によって別荘が建設され、昭和14年に山下汽船初代社長の山下亀三郎が譲り受け、別館などの増築が行われました。昭和19年、熱海瑞雲郷の建設のための生活拠点として世界救世教教祖の岡田茂吉が取得し、現在は、宗教法人・世界救世教の所有。清水組による多彩な折衷デザインを駆使しながら東山の地形条件を最大限に活かした敷地規模の大きい昭和初期の別荘建築が保存されています。
東山荘の歴史をより詳しく平成28(2016)年に、昭和初期から今日までの歴史を孕んだ近代和風の別荘建築として貴重であると評価され、敷地内にある7つの建物(本館、別館、離れ、茶室、蔵、門、物置)が国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
東山荘の建物をより詳しく岡田茂吉「美の世界」関連施設のご案内 ▽
箱根神仙郷(国指定名勝)
令和3(2021)年に国の名勝となった箱根の強羅にある神仙郷は6棟の国の登録有形文化財を含む美術館などの建築物と約3800坪の庭園とで構成されている。第二次世界大戦中から戦後にかけての混乱期に、岡田茂吉が平和を希求し、終生の目標とした「地上天国」を表す理想郷として造営された。昭和を代表する数寄屋建築家吉田五十八の建築や数寄屋大工の名匠三代目の木村清兵衛が手掛けた茶室などがある。
9:30~16:30(冬季16:00)大人1,430円(木曜休館)
熱海瑞雲郷 水晶殿
昭和29年に岡田茂吉が設計し竣工した展望室。瑞雲郷内の最も景観のいい場所を選び、前方は柱が無い180度のパノラマが楽しめる。初島、大島を始め伊豆半島から遠くは千葉房総半島まで望める絶景。
2024年1月より毎週土日10時~15時で一般公開中
熱海瑞雲郷 MOA美術館
静岡県熱海市の高台にある美術館。岡田茂吉のコレクションを基盤に、国宝3件、重要文化財67件、重要美術品46件を含む約3500件を所蔵。その内容は、絵画、書跡、工芸、彫刻等、日本、中国をはじめ東洋美術の各分野にわたり、美術的にも、研究的にも大きな魅力と価値のある作品によって構成されている。また展覧会のほか、いけばな、茶の湯、芸能、児童作品展など幅広い文化活動を展開し、美による情操教育など美術教育にも力をいれている。
9:30~16:30 大人1,760円(木曜休館)